チェコ

【ニューヨーク大学プラハ】学生生活|授業

私はニューヨーク大学プラハUniversity of New York in Prague 以下UNYP) に、1学期間短期留学生として通っていました。

今回は、UNYPでの授業について紹介します。

授業形態

UNYPの授業は、1授業3時間。1時間目から4時間目まであり、朝9時から3時間ずつ、夜9時まで授業が行われています。授業の途中に23回休憩があり、3時間通しで授業が行われるわけではありません。また、次の授業への移動もあるので、やや早めに授業は終了します。

他の記事でも何度か出て来たように、1クラス30人未満の少人数クラス制。よく大学のキャンパスにあるような、学生の席が階段状になった100人以上入る大教室はなく、各教室の規模的には小中学校の教室よりも小さいくらい。他の学生、教授との距離が近いのはもちろんのこと、発言もしやすく、教授から当てられる回数も上がります。もとより、こちらで学んでいると、学生が授業中に自由に質問をする、意見を言うという風潮が日本より強いので、その雰囲気も後押しして、学生が積極的に授業に参加している印象を強く受けました。

私の日課表

私は週に4コマ+自主参加のEnglish Composition Tutoring(英作文個別指導)を履修していました。

1週間のスケジュールは、以下のような感じ。

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月 9時~12 African Politics and Society(アフリカの政治と社会)

火 9時~12 English Composition I(英作文

  15時~18 Ethics of Business & Public Administration (ビジネス・行政倫理学)

 授業なし

木 9時~12 English Composition Tutoring(英作文個別指導)

金 9時~12 International Business(国際ビジネス)

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朝に弱くダラダラしてしまうので、なるべく9時から始まる授業を取り、自分に鞭を打つ方向で日課表を組みました。

授業の選択は、留学が始まる前にオンラインでシラバス(授業の学習計画)を見ながら行いますが、授業が始まって最初の1週間のうちに教務課で変更も可能です(人数制限などの兼ね合いで変更できないこともあります)。私は実際に授業に出てみて、これは自分のキャパシティ的に厳しいと思い、授業数を当初登録していた5コマから4コマに減らしました。また、最初の登録で見逃していたEthics of Business & Public Administration (ビジネス・行政倫理学)の授業が、私が学びたいことと合致していたので、当初登録した他の授業と差し替えることにしました。

何を学ぶのか

ここからは私が受けた授業の詳細について紹介します。ちなみに、日本の大学時代の専攻が国際関係学だったこともあり、UNYPでもその分野の授業を選択しました。

African Politics and Society(アフリカの政治と社会)

主にエチオピアを研究フィールドとする教授の授業。最初はアフリカの地理という基本的なところから、植民地時代~独立の流れ・各国の動向をイデオロギー・指導者・人道支援など、様々な切り口から見ていきます。授業は、前半に学生のプレゼンテーション、後半に教授がその日のテーマの授業を行ってそれに関する映像を観る、というのが主な流れで、その日のテーマに関する文献を読む予習が必要なこともあります。

学期の最初に学生一人ひとりに、プレゼンテーションとエッセー課題(日本の大学でいうレポート)が割り当てられ、各授業で2人ずつ、120分のプレゼンテーションを行います。ちなみに私のプレゼンテーションテーマは、南アフリカのアパルトヘイトについて、エッセーテーマはアフリカのインターネット時代についてでした。

どちらかというと、議論をガシガシ行うというよりは、アフリカについて教養を深める、という授業です。日本の大学で国際関係学を学んでいた時はアフリカについて学ぶ機会がなかったので、アフリカの史実を、被植民地側の政策の違いや、独立前後の指導者・独裁者による各国の統治など、包括的に学ぶことができてよかったです。

English Composition I(英作文

英語のアカデミックライティングの基礎を学ぶ授業。これはどの学生も必修で、English Composition I に関しては、主に新入生とともに受講することになります。受講人数が多いので、同授業が1セメスターに複数クラス開講されており、私は、ネイティブのイギリス人教授の授業を取りました。

1セメスターの前半は、アカデミックライティングの構成、参考文献の書き方、引用の仕方、アカデミックボキャブラリー、アカデミックライティングで必要な英文法などを、実際に問題を解きながら学びました。後半は、それらの知識を用いて、自分でテーマを決めて実際のエッセーを書き、またアカデミックなプレゼンテーションの基礎に触れながら、それを生かしたグループプレゼンテーションを行いました。

私はこの授業で、自分の英語ライティングに関する大きな問題点を気付かされ、改善することができました。また、大学時代に卒論も書いたにも関わらず、学術論文の書き方はなんとなくまだぼんやりしていて、いざエッセーを書くとなると、何から手をつけたら良いものか、と頭を抱えていたのですが、今回基礎の基礎から順序立てて学び直すことができ、ぼんやりしていたものがとてもすっきりしました。

Ethics of Business & Public Administration (ビジネス・行政倫理学)

弁護士としても活動する、ニューヨーク出身、UNYPの名物教授(と私は思っている)の授業。正直、一番できなかったけれど、一番好きな授業でした。履修変更期間にたまたまこの授業を見つけて本当に良かった。

概要は、社会の中のビジネス・行政にまつわる事項や判断を、具体的事例を見ながら論理学の観点から問う授業。概念的なことも多いので、英語を理解→内容を理解→それを腹に落とし込んで問い直す、という頭の回転がなかなかついていかず苦戦しましたが、物事の本質を問うことが好きなら楽しめる授業です。とにかく参考文献と資料が多く、予習に苦労します。授業中は、教授がとにかく話すので、それに必死についていきながらノートを取ります。

期末には、各自決めたテーマについて、プレゼンテーションを行い、エッセーを提出します。プレゼンテーション時は、教授からの厳しいツッコミや、学生からの質問、議論が展開されます。しばしそれが白熱して1人の持ち時間をオーバーすることも。

私は「日本の集団主義と過剰労働」についてリサーチし、最初はやり終えられるかも不安だったのですが、最終的には自分の問題意識とその答えが顕在化され、充実の取り組みと結果になったことにとても満足感がありました。

何か具体的な技術を身につける授業ではありませんが、物事を考える時の、自分以外の視点と、新しい思考方法を得ることができた授業でした。

International Business(国際ビジネス)

国際的なビジネスにおいて、どのような登場人物がいて、どのようなルールがあって、どのような形態でビジネスが進んでいくのか、というどちらかというと国際ビジネスの仕組みの知識を得る授業です。

ビデオを見たり、外部の講師の講演があったりと、授業の流れはきっちり決まっていませんが、普段の講義は、資料をもとに教授が説明をしていき、途中で教授が出した問いに学生が答える、という感じ。

任意参加でしたが、学期末にはチェコビールのStaropramen醸造所への社会見学あり、Staropramenの国際ビジネス的な側面についてレポートをするという課題が出ました。(参加できない学生は、別ソースを用いてリサーチし課題を提出。)

個人的な振り返りとして、日本の大学時代には経済的要素が強い授業を取っていなかったので、今回は働いた経験も生かして国際ビジネスの方面の勉強も面白いかもしれないと思ったのですが、結果、Ethics of Business & Public Administration (ビジネス・行政倫理学)のような社会学的な学問のほうがやっぱり好きだとわかりました。

English Composition Tutoring(英作文個別指導)

これは自主参加のクラスで、私は自分の英語力に絶望していたので、英語に触れる機会を増やすために参加していました。他の学生を見ていると、English Composition(英作文)の授業で教授に指摘された課題を克服するために、どちらかというと教授から「送られて」来ている学生が多かった気がします。私も文法やライティングの問題のプリント課題を解きつつ、自分の好きなテーマで英作文を書いて、先生に添削してもらっていました。

他の学生がいない時は人生相談に乗ってもらったり笑、そういう意味でも個人的にとてもいい時間を過ごせたのですが、英語を学ぶ上での疑問点をマンツーマンで解決できる、とても有意義な時間でした。

テスト

1セメスターは15週間で、7週目にMid-term exam(中間テスト)、15週目にFinal-term exam(期末テスト)があります。

期末テストは、エッセーやプレゼンテーションの時期と重なるので、追い込まれないと走れないタイプの私にはかなりハードでした。(そもそも期末に向けての課題は、早い段階で言い渡されていることが多いので、きっちり予定を組んでいれば問題ないのですが。)

暗記しなければならない問題や、授業の知識を生かして問いに答えたり、論述する問題など、形式は授業によって様々で、テスト自体は、1時間で終わるものもあれば、3時間みっちり使い切るものもありました。日本の大学のテストとどちらがハードかと聞かれたら、どちらも同じくらい労力は使いました。ただ、私の日本の大学と比べるとUNYPは授業数が少なく、その分一つの授業時間が長いので、一つあたりの内容が盛りだくさんといった感じでした。

以上、UNYPの授業について、具体的な授業の内容も交えて紹介しました!

 

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Timothy Smetana, M.Ed
International Development Manager
University of New York in Prague
tsmetana@unyp.cz

ABOUT ME
Tomomi
1988年九州生まれ、九州育ち。 就職を機に足を踏み入れた東京砂漠から脱出、渡チェコ。 縁あって現在オランダ在住。