[box class=”pink_box” title=”言語交流会とは?”]外国語を学んでいる人たちが集まり、それぞれの学んでいる言語で交流をする会のこと。[/box]
読んで字のごとく、ざっくりこんな感じの集まりのことです。英語では、Language Exchangeと言われます。同じ言語を学んでいる同士で会話をしたり、自分が学んでいる言語のネイティブスピーカーがいれば、わからないことを質問したりなんかもできたり、逆にされたりもしたり。
私が今までヨーロッパで参加したものは、何かきっちりプログラムが組まれていたり、座学をしたりという感じではなく、会が開かれている時間内の好きなタイミングで行って、開催場所がカフェやバーであれば飲み物や食べ物を自分でオーダーして、自分が入れそうな場所をみつけて好きにおしゃべりする、というものでした。もちろんいつ抜けてもOK。
Facebookや、Meetup、CouchSurfingなんかで、自分のいる都市で企画されているイベントを知ることができます。
ということで、今回は、バルセロナで行ってみた2つの言語交流会をレポートと、私が感じた言語交流会のについての話をお送りします。
①ラフな雰囲気のタパスバーでの交流会
バルセロナ到着当日、宿の近くで開催されている言語交流会に行ってみました。参加費は無料。場所は、タパスが1ユーロで食べられるバーで、そこまで広くなく、わりとラフな雰囲気のお店。誰かが参加者を管理している様子はなく、好き好きにお店の入って自分のものを注文し、どこかのグループで会話に参加するシステム。
私のような旅人や、地元の人たちなんかも参加していました。私が参加したのは22時ごろでしたが、外まで人が溢れるくらいの大盛況ぶり。
お互い何をしているのか、どこに住んでいるのか、それぞれの国や文化のことなどを話したりなんかしました。まだまだ夜遅くまで続きそうな会でしたが、私は1時間ほどで退散。
②きちんとオーガナイズされた、規模大きめの交流会
二つ目は、Meetupのコミュニティのメンバー数が10,000人以上いる、大きな規模の交流会。会場は、França Stationというボルン地区にある駅のすぐ側のバー。
毎週金曜日に定期開催されている会で、場所と会場設営のクオリティーや、自分の名前を書くこの会オリジナルのネームタグが準備されているのを見る限り、きちんとオーガナイズされている交流会のよう。
こちらもドリンクを自分で注文し、ランダムに会話に参加する形式。
私は長期休暇でバルセロナに来ていた、イギリス在住のブルガリアのお姉さんと仲良くなりました。とても分かりやすい英語で話をしてくれ、彼女の人生やキャリアの話を聞いて、短時間での会話ながら、とてもいい刺激をもらうことができました。帰りの方向が同じということで、メトロに乗って一緒に途中まで帰ることに。帰り道も引き続きおしゃべりは続き、「じゃあまたどこかで!」とさよならをしました。
ぶっちゃけ言語交流会ってどうなの?
ここからは、私が感じた言語交流会のメリットや、そうじゃない部分なんかについて。
留学、特に語学力を上げるための留学であれば、その言語を使う場を増やすことがどうしても必要になります。そこで、その場の一つとしてあげられるのが、言語交流会。今回レポートしたバルセロナの2つのように、インターネットで見つけて、わりとサクッと参加できます。
また、自分の普段のコミュニティの外で交流を広げるのにも有効な場。語学の勉強に!という肩肘張った感じではなく、友達欲しいなーという気軽な感じで参加するでも全然OKな雰囲気です。私がプラハで参加したものも、みんなでワイワイ、コミュニケーションをするような会でした。
ということから、言語を使う練習になる、新しい出会いがある、というのが、やはり言語交流会のメリット。
逆に、出会いの場ならではの嫌な目に遭うこともあります。例えば、こちらは新しい「友達」を作りたいと思って連絡先を交換したつもりが、向こうはそうではなかった時。
実際に私が経験したものとして、会話にならないメッセージがしつこく送られてくる、しばらく放置していると唐突に「僕のこと嫌いなんでしょ?」というなぜか被害妄想たっぷりのメッセージが来る、なんていうことがありました。(これ、モテてるアピールなんかじゃなく、本当に不快で、「なんで連絡先を交換したんだ、あの時の私よ…」としばらくへこみました。)
こんな感じで、ヨーロッパに来て半年の間に、数回言語交流会に参加した私ですが、実は、結局その後は一切参加しなくなりました。というのも、こういうスタイルは自分には向いてないな、と思ったから。
私はどちらかというと、みんなでワイワイ飲むよりサシ飲み派。少人数でじっくり話をする方が落ち着く、という性分で、「同じ語学をやっている」という共通点があれど、いきなり初対面の人とその場で会話を紡いでいく瞬発力が求められる言語交流会では、かなりのエネルギーを要します。
また、留学生活もしばらくすると、クラスメイト達とも一緒に出かけられるような間柄になりました。英語でコミュニケーションをとる場を作るという部分を、自分の周りで満たすことができ、かつ、共通項がある仲間との会話はスムーズで、私にとってはより居心地の良いものでした。
つまるところ、新しい交流関係を探すことにエネルギーを使うほど、自分の今いる環境に不満もなく、素を出すのに時間がかかる自分の性格から、無理してそれをする必要性も感じなかったので、言語交流会に通うことはなくなりました。
しかしながら、今振り返ればこのような結果になったのであって、まずは一度行ってみることをオススメします。
私は初めて参加するまで、「言語交流会」というと、何かこう、もっと、テーマが与えられて、それをみんなで話し合う、みたいな、勉強の延長のイメージがありました。実際行ってみると、かなーりラフで、全く事前準備なんて必要なく、その場のコミュニケーションを楽しむ場で、この点では、いい意味で裏切られました。
もちろん会のコンセプトによって、場の流れや雰囲気は違いますが、「スピーカー(話し手)」に能動的になるための場所が用意されているのはどこも同じ。自分の積極性を出していく練習には格好の機会だと思います。
一度自分で体験してみて、続けたいかどうか判断するとしても遅くはありません。百聞は一見にしかず。ぜひ自分の目で確かめてみてください。